2011年11月17日木曜日

♯013 し <視聴率/しちょうりつ>



 
 「ダウンタウンのごっつえぇ感じ」「投稿!特ホウ王国」「マジカル頭脳パワー」「ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー」「電波少年」「号外!!爆笑問題」「ワレワレは地球人ダ」「ぷらちなロンドンブーツ」「ガキの使いやあらへんで」「トゥナイト」「ギルガメッシュないと」…etc

僕が子供の頃、夢中になったテレビ番組たち。

 次の日には、学校で繰り広げられる「昨日見た?」なんて言葉から始まる会話に乗り遅れる訳にはいかなかった。その為に、とにかくリアルタイムで見るしか無く、放送の2、3分前から楽しみに、テレビの前にかじりついてた様な気がする。

想い出は美化されるなんて分かっちゃいるけど、やっぱり自分が子供の頃、90年代の頃のテレビには、本当に胸を躍らされる魅力があった。

なんか、こう、憧れの存在だった。



でも今は違う。なんでだろーか。
実際にTV番組制作を仕事にするようになって、身に染みた絶対的な指標。
それが「視聴率」

この「数字」の良し悪しで番組の「命」が決まる。
続くのか終わるのか。お金を払うのか払わないのか。
そして、生き「れ」るのか死ぬのか。

実際、今でも現場では「数字が…数字が…」なんて言う方はいるし、
「昨日は雨が降っていたから、数字が良かった」等という言葉を耳にすることもある。何かがっかりを通り過ぎて悲しくなる。
でも逆に「数字なんて関係ない」なんて言う人もいる。

何にせよ、気に食わないのがその視聴率という数字の算出方法。
調べれば調べるほどクリーンなイメージに程遠い。
一般的に、新聞やテレビのニュースで取り上げられる視聴率というのは、関東圏を対象に算出される数字が基準となっている。

その算出方法とは、関東内のおよそ17.000.000世帯の中からビデオリサーチという会社がランダムに計測マシンを配布する。

一体その配布する数はどれくらいだと思われるだろうか?

10%の1,700,000個?それとも1%の170,000個?

ぜんぜん違う。何と! 0.003%のたった600個である!

ちょっと疑いたくなるけど、何やらこの0.003%という数字は統計学的にはそれで充分らしい…いやほんとかよ!

このたった600の計測マシンによっていくらかの番組の命(あえて命て書き方する)と何億、何十億という広告費(お金)が動いている。
(むむむ。この金額を600で割ったらどの位の数字が出るか気になるところ)

ちなみにこの計測マシンが配布される方々の条件として、身内などにTV業界で働いている人がいないというのが条件らしい。
逆にそれってTV業界で働いている身内がいるっていうのを知る何かしらの手段があるってことなのか?
もし分かっているとしたら…とまぁ色々考えてしまう。あくまでも予想の域を出ないけど。

そして、この視聴率を計測しているビデオリサーチという会社が事実上電通の子会社というのも何だか匂う。そして株主が揃いも揃ってキー局達の勢揃い。
もはやプロ野球の審判を各球団の社員が行なっているようなものだ。

…違うな。

ハゲがカツラを売っているようなものだ。いやもっと違うな。
メガネを掛けた医者がレーシックを薦めるものだ。あー違うかー。

昔は2社あったと言われる視聴率を測る会社も、今やビデオリサーチ社の1社のみ。

今年7月のデジタル化に伴って「番組を見ている人の総数」なんてたやすく把握できただろうに、新しい視聴率の計測方法が一個も出ないのは、そうすることで多いに得をしない(×損をする)方が出てくるからなのだろうか。
考えれば考えるほどTVメディアが最大の既得権益集団という裏付けになりそうで本当に怖い。

こんな一部の人が作った「ルール」で出た数字に何の意味があるのだろうか。
偏差値が高い人が頭がいいと子供の頃に教えられたが、そんなもの色んなオトナを見てたら何の物差しにもならないとつくづく感じる。


こんな話がある。

ある日曜日、とあるミュージシャン。
バンドを解散してなーんもやる気がなくなって自殺しようとしてたらしいの。
そんで縄に首を掛けて「もう終わりだなー」なんて時、あるコメディアンのコントがTVから流れて来てごっつ笑っちゃたらしいのさ。そして「何だ俺はまだ笑えるじゃん」と思って、縄をほどいたっていう、、、

だからさ分かってくれよ。
別に数字を出すのがテレビの役目じゃねーんだよ。



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